私の寿命が一年のびた。

今の生活ができなくなった時、あたしは色々な人に色々なことを言っているけれど、
生きていくつもりはない。

色々なことは、
社会一般の大人なら、こうするべきなんだろうな。
この人はこういう答えを求めているんだろうな。
そういう人生だったらどうなるんだろうなと、空想していること。
なんにしても、実態はない。

教師になってしまったら。
もし教師ではなくても、フルタイムの仕事をすれば、
あたしはまちがいなく生きる希望をなくす。
それは近い将来試してみる事になる。

絵はあたしの一部、なんて格好のいいことを言うつもりはないが、
絵のために
社会的地位、お金、女としての幸せ、その他もろもろを犠牲にして生きてきた。
いや、犠牲なんていうつもりもない。
続けるために、価値観ごと教え込まれてきたものを歪めてきた。
他ごとにかける情熱も、スキルを磨く時間も、
用意しなかった。

今残ってるのは、続けてきたという、過去の軌跡だけ。
絵だけ。
他は、ほんとにからっぽなのに。

たった一つの望みをかなえることが、こんなに困難だなんて。


絵を失えば、
きっと、運命の人を失ってしまったほどの悲しみなんだと思う。
穴なんて埋められない。
何もうまらない。

そして意味を失う。
存在する意味。


あと一年。
どうにかしなくちゃ。
本当に芯でしまいたくなんてない。

でも、きっとそうなる。
そう投句なんて無い。
生きていくために仕事をする。
仕事をすることで存在の意味をうしなう。
ずっとずっと恐れていたもの。
少し頭が混乱してきた。